SETの活動や広田の魅力を発信する「はしかけ」事業として今回は、広田の冬の食卓を広田町の根岬地区にお住いの村上武也さんに取材させていただきました。
村上武也さんには2015年ごろよりSETのチェンジメーカーや民泊の受け入れなど、たくさん関わらせていただいてます。剪定のお仕事をされる傍ら畑仕事や茶道を行うなど、日々いろいろなことをされています。
2018年12月15日にお家にお邪魔させていただき、広田の冬ならではの夕食をいただきながら取材させていただきました。
広田ではおすそ分け文化や、物々交換が近所同士や知り合い同士で頻繁に行われています。
武也さんは陸前高田市のブランドである「米崎りんご」の木を一本所有していて、旬を迎えたりんごあげたお返しとして広田湾で養殖を行なっている同級生から「生牡蠣」をいただいたそうです。
今回頂いた牡蠣の料理・・・
<生牡蠣のお吸い物>
<生牡蠣の刺身>
酢醤油をかけて頂いた刺身の生牡蠣は大きさが小さく、商品にはならないものだそうです。ですが、武也さんは大きなものよりもこの牡蠣の方が身が詰まっているのでこれをお刺身で食べるのがお好きだそうです。
武也さんに広田でのおすそ分け文化について伺ったところ、
「無いものは物々交換して補い合うんです。」
「昔はタコを取ったりもして他の人にもあげたりしたんだよ。
今日のタコは買ったものではなく、もらったものだよ。」
と語ってくださいました。
広田では畑をやっている人もいれば漁業をやっている人、武也さんの様に果物を扱っている人など、いろいろな人がいます。
その時期に育つものを育てたり、取ったりしてそれをまた交換し合うことで広田では自然と生活に旬が取り入れられていると感じました。
武也さんはチェンジメーカーを通して大学生と関わるようになり、大学生に料理を振る舞うようになってから他の人に料理を振る舞うことに自信がつき民泊で夕食を作ることも自然とできるようになったと言っていました。
「そこに(関東から来たSETの大学生の)孫がいるから料理を作るんだよ」
と言って広田に行くと、よく食事に招いてくださいます。
武也さんは大学生と食事をしながら昔話や世間話してゆったりした時間を過ごすのが好きで、元気をもらえるそうです。
今回の取材で広田町では海や畑などの自然と共に生活しているため毎日の食卓に旬がたり入れられていることがわかりました。またこうして料理をふるまってくれ、話をしてくださる町の方の存在の有難さに改めて気付かされました。
執筆:片山望
※2017年夏季CMSP26期の根岬地区でスタッフをし、その際武也さんのお宅にたくさん行かせていただきました。
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